傾圧不安定


きれいに見えない液晶

2代目実験装置では, なぜか, 初代のように底面の液晶がきれいに発色しなかった. 傾圧不安定波動が出始める初期には, はっきりした色が出ることもあるのだが, 流れが安定すると色がはっきりしなくなる. 初代の実験の写真は, 過渡的な状態を捕らえていたのかも知れない.

よい実験とよい教育は両立しない?

この実験は学生向けの実験として始めた. 当初, 温度の測定は初代と同様, 棒温度計を使って行っていた のであるが, この実験で使った回転台はカメラを載せるための 「やぐらの足」があり, これが回転している合間をぬって 測定をしなければならなかった. これはなかなか難しい上に危険であるので, 小形のデジタル温度計を作って, 流れの様子と同時に ビデオカメラに写し込むようにした. (当時は数字が大きく, かつコンパクトな温度計がなかったので 自作するしかなかった.)

これで安心, と思いきや, やぐらの足をかいくぐって 棒温度計を読み取る職人的技術を会得した学生から, 「合理化反対」のシュプレキコールを受けるはめになってしまった.