水蒸気の鉛直積分量の図ができた. アルベドが0.4, 移流の単調性を保証するオプションをつけて, 飽和調節 ありの場合
作成したのは, 鉛直積分した水蒸気量の東西平均の時間変化. 積分 5 年目と 10 年目のそれぞれの 1 年間の図を作ってみた. 5 年目の結果と 10 年目の結果の比較. 10 年目の方が水蒸気量のピーク値はやや大きくなっているが, 大雑把には5 年目の結果と 10 年目の結果は良く似ている.
北緯 60 度より高緯度では, 水蒸気の昇華が再現できているように見える. 水蒸気量の値は Montmessin et al. (2004) の結果と似たようなもの になっている.
北緯30 度の北半球の夏から秋にかけては, 観測(Smith, 2004)で出ている値 の 1/3 程度, フランスのモデル (Montmessin et al., 2004) の値の 1/5 程度に なっている.
南極冠からの昇華は起こっていない. 南緯 90 度の鉛直積算水蒸気量は夏にほとんど 0 になってしまっている. ちなみに, 南緯 90 度の地表の氷の量 (SurfSnow) は単調増加.
質量流線関数をフランスのモデル (Montmessin et al., 2004) に比べると それほど違うようには見えない.
次の計算 過去の研究に比べて水蒸気量が違うところもあるので, アルベドを0.2, 雲水の蒸発あり/無しの場合で計算して比較をおこなってみる.
初期状態を変えて初期において南極にも氷を置いた場合の計算も やってみる.
水氷雲の季節変化の図
日変化の成分がかなり大きいようで, 季節変化がよく見える図が まだ完成していない.
過去の計算結果と比べるためには, local time 14 時のデータを使って図を 必要がある. また, 過去の計算結果と直接比較できるようにするためには, いずれ cloud opacity を計算する必要がある.
飽和蒸気圧の式の比較 杉山さんが木星計算で用いていた Briggs and Sacket (1989) の式 についても比較した.
AGCM5 で使っている飽和水蒸気圧の式で得られる値に対して Briggs and Sacket (1989) の式で出てくる値は, 常温ではほぼ同じ, 低温(120 K) になると 0.85 倍程度 Tetens の式 (氷と水の場合で係数を変えてある) は, 低温 (120K) と高温 (370K) でかなり違ってしまっている. Tetens の式を用いた結果については更にチェックすることにした.
20131008 版で火星計算をやっている.
NAMELIST group "set_Mars_dust_nml" has something wrong と 言われて困っていた. 新しい版では namelist に無いものが指定されると止まるように したので, dust シナリオの設定を確認して走らせれば良いはず.