飽和蒸気圧の式の比較
AGCM5 で用いられている式, Tetens (1930) の式, Briggs and Sacket (1989) の式, Sonntag (1990)の式, Antoine の式, Goff Gratch の式 の6 本の式を比較した.
比較の結果,
ということがわかった.
式や図など, 更に詳しくは 関作成の資料 を参照のこと.
鉛直積分量の図 鉛直積算, 日平均, 経度平均する Fortran プログラムを作った. ruby script では配列が大きすぎると計算できなくなるため. Smith et al. (2004) との比較.
アルベドが0.4, 移流の単調性を保証するオプションをつけて, 飽和調節ありの場合.
Smith et al. (2004) と比較して, 北半球での夏の終り頃, 水蒸気の拡がりが少ない. 南極からの昇華が起こっていない. (ここまで前回の話)
新しく行った計算は, アルベドが0.4, 移流の単調性を保証するオプションをつけて, 飽和調節なしの場合. 北半球での夏の終り頃, 水蒸気の拡がりが少ないことは同じ. (更に少なくなる)
南極の夏で水蒸気量が増えた. SurfSnow が増えて, そこからの昇華が起こっているようだ.
水氷のアルベドを 0.2, 飽和調節ありの場合 鉛直積算水蒸気量が増えた. ひとこえ 10 倍くらい.
水氷のアルベドを 0.2, 飽和調節無しの場合 アルベド 0.4 の場合に比べて, 鉛直積算水蒸気量が 5 倍くらい増えた.
表面気圧 VL1, VL2, MPF の表面気圧の観測結果と dcpam の計算結果とを比較した.
それぞれのランダーの降りた場所の標高にあわせて気圧を補正する (詳細省略).
VL1, VL2, MPF それぞれの観測結果と dcpam の出力を高度補正したものを 比較した結果, dcpam に初期値として与える表面気圧の値を 今までの値より 60 Pa 小さい値にするべきということがわかった.
温度 MPF の結果 (1.4 m 高度) と比較する. dcpam の表面温度と大気最下層温度から log profile を仮定して 1.4m 高度の温度の値を推定する. その結果, 温度の差は 5K 程度.
Opportunity との比較 (1m 高度) これも昼の温度は 5K 程度の差しかない. 季節によってモデルの方が高くなったり低くなったりする. 表面温度は Ts は 10K くらい差がある
Spirit との比較 (高度1m) local time 15:30-17:00 の気温の季節変化 10K くらい差がある.