放射MTGメモ(2017/06/07)
参加者
- 倉本圭, はしもとじょーじ, 石渡正樹, 高橋芳幸, 高橋康人
木星大気モデルの開発 (高橋康)
- 散乱大気計算の確認
- 倉本さんに簡単検証モデルを提示していただいた
- それに則って確認してみたところ、解析解と数値解の差は 0.3% 程度だった
- 散乱計算についても十分な精度があると思って良さそう
- GPES 計算
- 熱放射チャンネル:A,CではPH3の有無がけっこう効く
- GP 観測では PH3 は non detected
- 日射チャンネル:Bはよく合うがEが合わない → Red absorber
- 博論構成
- 目的
- 木星大気放射場の一般的・基本的・平均的なプロファイルとその成り立ちを明らかにする
- 放射場=鉛直エネルギー分布(Trenberth diagram, ネットフラックスプロファイル)と放射冷却率分布
- 木星大気放射場の一般的・基本的・平均的なプロファイルとその成り立ちを明らかにする
- 方法
- 木星大気放射場を理論的に計算できるモデルを開発する
- GPES 大気を想定した放射計算をおこなう
- 唯一の木星大気内その場観測例である GP/NFR データとモデルでの放射計算結果の比較・考察から、モデルの信頼性の評価およびGPES大気構造の議論を示す
- 全球平均大気を理論的にモデル化した上で放射計算をおこなう
- 計算結果と全球スペクトル観測データの比較・考察から、どれだけうまく全球平均大気をモデル化できているか評価する
- そのときの大気放射場のプロファイルおよび大気成分の光学的寄与を明らかにする
- 放射モデル概要…
- 目的
- コメント
- 散乱大気計算
- 高度方向の分布も確認する
- Sr98 成層圏ヘイズを与えたとき opacity が小さいのにフラックスが大きく減衰するという問題の検証
- 熱放射チャンネルでの PH3 の影響
- GPES では下降流によって上空の PH3 poor な気塊が深部まで入りこんでいると考えれば、PH3 無しの場合に近い結果でもおかしくない
- ただし存在量の少なさに対してフラックスの変化量が大きすぎるようにも見える
- 5um 帯における PH3 の opacity を確認し変化量の裏付けを示す
- 日射チャンネルでの E のずれ
- 観測値のエラーバーを確認する
- E のつじつまを合わせようとすると B がずれることになる
- B と E のバンドパスの差分とフラックスの差分のつじつまは合っているか?
- 博論構成について
- 論理の流れは問題無いように思える
- implication の具体的な中身はどうするのか?
- 過去の学会発表等での内容を再構成して考える
- 現在のモデルで考えるとどうなるか?
- 過去の学会発表等での内容を再構成して考える
- Trenberth diagram
- フラックスプロファイルとは情報量に差があるので同一視すると語弊を招くので注意
- これを implication の一つにするのも手だろう
- 散乱大気計算
- mtg 資料
Juno による深部 NH3 ガス分布について (倉本)
- Juno の MWR 観測の初期成果論文が出た
- Bolton et al., 2017, Science Research
- fig.3 の深部 NH3 ガス分布が興味深い
- コメント
- 赤道での上昇流と北緯10度での下降流が目立つ
- 5-10 bar にかけての NH3 存在量の減少?
- 高橋モデルでの加熱率分布との関係性が気になる
- 熱容量で割らずに出力してみる
- 高橋モデルでの加熱率分布との関係性が気になる
- 10bar 以下の高度での存在量勾配?
- 断熱温度構造の仮定に問題があるかもしれない
- まだ周回し始めなので定常的な分布ではない可能性もある
次回の日程
- 2017/06/14 (水) 09:00-