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1 deepconv-mars の概要

deepconv-mars は地球大気の積雲対流をシミュレートするために Nakajima (1994) において開発された 2 次元非弾性流体モデル deepconv を火星大気対流 へ応用したものである. ただし数値モデル内に考慮されている物理過程は deepconv から変更, もしくは新たに追加されている.

モデルの概要を簡単に以下に示す. deepconv から変更したのは地表フラックス モデル, 新たに追加したのはダストの移流, 大気とダストの放射過程, 地表面熱 収支の取り扱いである. deepconv で考慮されていた水蒸気過程は取り外してあ る.

大気モデル
回転系の 2 次元非弾性方程式系(Ogura and Phllips, 1962) である.

乱流モデル
Klemp and Wilhelmson (1978) の 2 次クロージャーモデ ル. ただし運動量の混合係数とスカラー量の混合係数とを等しい とした.

地表フラックス
Louis (1979) によるバルク法. ただし運動量のバル ク係数とスカラー量のバルク係数とを等しいとした.

ダスト
重力沈降を考慮した移流方拡散程式. 沈降速度は Conrath (1975) の方法で計算. ダストの地表からの巻き上げは地表摩擦が ある値を超える生じるとする. 巻き上げフラックスの値は一定と する.

放射

地表面モデル
地面の温度は鉛直 1 次元熱伝導方程式で計算する. 物性パラメータは Kieffer et al. (1977) の標準モデルの値を用いる.


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Odaka Masatsugu 平成19年4月25日