実験設定
H2(g), He(g), H2O(g),
NH3(g),H2O(l), NH3(l) から成る系において, 凝縮が生じるような温度領域で
ギブス自由エネルギーをプロットし, ギブス自由エネルギーのポテンシャルの
谷を探す.
温度・圧力を固定し, H2O(l), NH3(l) の存在量をパラメタとして変化さ
せてギブス自由エネルギーを計算する. プロットする際には計算から得られた
ギブス自由エネルギーから, 気相のみからなる系(H2(g), He(g), H2O(g),
NH3(g); 元素量は保存)のギブス自由エネルギーを差し引きしてある. 絵に負
の領域(紫)が現れているならばその領域がポテンシャルの谷であり, 負の領域
が現れていなければ気相のみからなる系のエントロピーが最も低い.
図にはギブス自由エネルギーと共に, 最適化途中の H2O(l), NH3(l) のモル数
もプロットしてある. 図の右下に "OBORO: ALL GAS" と書かれた場合には
H2O(l) と NH3(l) の存在量はゼロとなったことを示す.
OBORO では負のモル数が得られた場合には, 探索ベクトルを元の近似解の
α倍となるように定めている. このように設定することでモル数が負になるの
を防いでいる. このαを 1 に近づけすぎると, 一気に化学種のモル数がゼロに
なってしまう. 今回の実験ではこのαを変化させた時に, ポテンシャルの谷に
収束できるか否かを調べる.
今回の実験の温度・圧力範囲は, 「エントロピーの収束性」 で示
した図 のケー
スと同一にしており, その他の設定は今回の「0.999 倍の
ケース」に等しい. 今回の実験からは, エントロピーの収束性の悪い領域
は, 局所的な極値に収束してしまったことがわかる.
- 計算日時
- 2004-07-08
- ソース
-
oboro_2004-07-08.tar.gz
- 設定ファイル
- ./fct1_9.0d-1/DataFile.dat
- 圧力
- 1551515.125 Pa
- 温度
- 396.5 K -- 396.45 K まで, 0.001 K 刻み
- 設定ファイル
- ./fct1_9.9d-1/DataFile.dat
- 圧力
- 1551515.125 Pa
- 温度
- 396.5 K -- 396.45 K まで, 0.001 K 刻み
- 設定ファイル
- ./fct1_9.99d-1/DataFile.dat
- 圧力
- 1551515.125 Pa
- 温度
- 396.5 K -- 396.45 K まで, 0.001 K 刻み
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