水惑星設定における軸対称風成循環の数値実験:解析的な近似解との比較(赤道遠方)
目次
1 はじめに
実装した海洋大循環モデルから得たテスト計算の結果の妥当性を, 解析的に得た近似解との比較によって確認した. 今, 密度一様・軸対称の仮定により, 解析解(漸近級数解)を導くことが可能である.
数値解には, Ah1e3T682L90, Ah1e4PlT341L90, Ah1e5PlT341L90 の計算結果を用いる.
2 準備
2.1 軸対称風成循環の力学の記述と解析的な近似解の導出
以下に示す解析的な近似解とは, 水平渦粘性の効果を考慮した, ロスビー数による漸近級数解の最低次 である.
2.2 無次元パラメータの値
解析的な近似解を実際計算するときに用いる, 各無次元パラメータの値は以下のものを用いる. (無次元パラメータの定義の詳細は, 近似解の導出ノートを参照)
- ロスビー数 \(R_o\) : 1.4 × 10-4
- 水平エクマン数 \(E_H\) : (Ah1e3) 3.4 × 10-7, (Ah1e4) 3.4 × 10-6, (Ah1e5) 3.4 × 10-5
- 鉛直エクマン数 \(E_V\) : 5.1 × 10-6
- 漸近級数解を求めるときに現れるパラメータ \(r_{H,V}= E_H/E_V^{1/2}\) : (Ah1e3) 1.5 × 10-4, (Ah1e4) 1.5 × 10-3, (Ah1e5) 1.5 × 10-2
3 解析的な近似解と数値解の比較
3.1 水平分布
- 海面
- 内部領域 (深さ 2.6km)
3.2 鉛直分布
- 全体構造
- 東西流速[m/s] (緯度 45 度)
表8: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5. - 南北流速[m/s] (緯度 45 度)
表9: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5. - 鉛直流速[m/s] (緯度 30 度)
表10: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5.
- 東西流速[m/s] (緯度 45 度)
- 上側エクマン層
- 東西流速[m/s] (緯度 45 度)
表11: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5. - 南北流速[m/s] (緯度 45 度)
表12: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5. - 鉛直流速[m/s] (緯度 30 度)
表13: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5.
- 東西流速[m/s] (緯度 45 度)
- 下側エクマン層
- 東西流速[m/s] (緯度 45 度)
表14: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5. - 南北流速[m/s] (緯度 45 度)
表15: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5. - 鉛直流速[m/s] (緯度 30 度)
表16: 数値解(x印), 解析的な近似解(実線), Ah=0 の場合の解析的な近似解(破線) の比較. 左から順に, Ah1e3, Ah1e4, Ah1e5.
- 東西流速[m/s] (緯度 45 度)