GRPH1では,図形描画のためにいくつかのデータベースファイルを必要とする (オリジナルデータはすべてアスキー形式で記述されている). 標準ライブラリでは,これらのオリジナルデータベースファイルは src/env1 の下におかれており,必要に応じて変換された後, 内部変数 'DSPATH' の示すディレクトリに移される.
以下に示すデータベースファイルのうち「フォントファイル」, 「カラー・トーン変換テーブルファイル」の2つは必ず用意されていなければ ならない.
ファイルの記述方法などの詳細に関しては,env1 の下の各ディレクトリにある メモを参照していただきたい.
なお,env1 の下には,以下で述べるデータベースファイルのほかに, GRPH2 が用いる地図情報データも収められている.
'FONT1', 'FONT2' の示す2種類のフォントファイルがある ([here], [here]節参照). インストール時に,コンバージョンプログラム (CVFONT) によって, アスキー形式のデータファイルを 書式なしのデータファイルに変換しなければならない. これは,書式なしのデータファイルの構造がコンパイラによって 異なるためである.
このデータファイルはSWPACKの中では直接使用されず, SZPACK の中の SZFONT からアクセスされる. ファイル名は SWQFNM によって検索される. なお,このデータは文字描画ルーチンが最初に呼ばれたときに読み込まれ, フォント番号を変えない限りは再びアクセスされない.
色を用いたべた塗り(下位3桁が999であるようなトーンパターン番号) による塗りわけをおこなうとき,色が使えないような出力装置において (あるいは SGpGET/SGpSETの管理する内部変数'LCL2TN' を .TRUE. としたとき), 色番号をドットなどのパターン番号として読みかえるための 変換テーブル. 内部変数 'CL2TN' が示すファイルとして必ず用意されていなければ ならない.
このデータファイルはSWPACKの中では直接使用されず, SZPACK の中の SZCLTN からアクセスされる. ファイル名は SWQFNM によって検索される. なお,このデータはトーンプリミティブが最初に呼ばれたときに読み込まれ, それ以降はアクセスされない.
色番号と実際の色を対応づけるデータファイルであって, 内部変数 'CLRMAP' が示すファイルである. ファイル名には機種を区別する拡張子を付けることができる. たとえば,標準ライブラリにおいては,X 用として .x11, PS 用として .psx のサフィックスをつけると, それらが優先的に検索される.
色番号0はバックグラウンドカラーを指定するもので, それ以外はICLIDX ([here]参照)に対応する. 色はRGBの強さで指定されており,値の範囲は0から65535 (16bit)である. 機種によってはこれだけの階調が表現できない場合もあるが, SWPACKがこの形式のファイルを読んで適当な階調に読み変える. したがって,異なるシステムでもこのファイルはそのまま有効になる (ようにSWPACKを書かなければならない).
色番号と実際の色はシステムによって異なるが, 色番号1から5までは,標準的に次の様な対応になっている.
色番号 色 1 白または黒 2 赤 3 緑 4 青 5 黄
(色番号2から4までは RGB の順番である.)
'BITMAP'が示す Hard Fill 用の標準データファイル. Hard Fill のパターンを指定するデータ形式は機種によって様々なので, あらかじめ,このデータをもとにそれぞれの機種にあったデータ形式に 変換しておく必要がある.
なお,このデータは1サイクル2-3mmの長さになるようなデバイスを想定 して用意されている.
NUMAGUTI Atusi <a1n@gfdl.gov> Last Modified: Thu Aug 31 13:06:38 EDT 1995