放射MTGメモ(2016/10/19)

参加者

  • 倉本圭, 石渡正樹, はしもとじょーじ, 高橋康人, 大西将徳

系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)

  • 放射モデル開発
    • 放射伝達計算
      • 放射源関数と放射強度が整合的になるようにイタレーションして放射強度を計算するようにコードを実装
      • ドキュメントの追加(コードのアップデートのタイミングでドキュメントもアップデートする)
      • 高橋芳幸さんに放射コードの扱いについて相談する.
    • 金星大気モデル
      • カットオフを分子種ごとに変えられるように改変
        • default は 25 cm-1 cut off で計算
        • 変更したい場合は namelist で与える.
      • 夜面計算に対応
        • cos a < 0 で太陽光を計算しない
      • 同位体比を変えられるようにコードを実装中
        • HITRAN は吸収線強度が地球の同位体存在比で規格化されている.
          • defaut は地球の同位体比で計算.
          • 変更したい場合は namelist で与える.
        • 線吸収の吸収線幅の計算の際の同位体の扱いについて確認する.
    • その他
      • 水蒸気大気の放射対流平衡計算も, 改良した放射モデルで進める.
  • mtg 資料

木星大気モデルの開発 (高橋康)

  • 放射モデル
    • 短波長 CH4 吸収モデルを導入し一応完成
    • 実行した放射計算
      • 基本モデルでの放射対流平衡計算
      • 各成分の on/off によるスペクトル・冷却率プロファイル変化の確認
      • 各種ヘイズを入れた計算
        • Zhang 2013 の制約に基づいた成層圏ヘイズ(分布・光学プロパティ) を与える
          • -> UV スロープが合わない (吸収が弱すぎる)
        • 任意の高度に直接 Optical thickness を与える (Insert Haze)
          • -> UV スロープを概ね再現するように設定. それぞれでの冷却率プロファイルへの影響を考察
    • モデルの検討事項
      • CH4 吸収の KT2010 と HITRAN をどこで接続するか.
        • 前提条件
          • できるだけ LBL を用いる方が正確
          • Irwin では HITRAN で欠落している吸収線も考慮されている
        • 接続候補
          • KT2010 の長波長側の端 2000 cm-1
          • HITRAN データが無い 10000 cm-1
          • HITRAN の吸収スペクトルがはじめに 0 になるのは 8000cm-1 程度.
            • 串の葉上に吸収が抜けるなら, 8000 cm-1 から接続するのがよいのでは?
            • 吸収スペクトルの積分値を見てみては?
      • KT2010 と Irwin とのデータ相違問題
        • 判断材料は? 多くの人が KT2010 を使っている
    • 計算結果に対する考察
      • 成分 on/off 計算 (ガス)
        • < 1micron で, H2O, CH4 の有無により顕著な変化
        • 観測と比較すると No H2O が最も近い
          • 観測とちゃんと比較できているのか? (木星深部に H2O が少ないとしたら, すごいこと!: そう主張できるほどちゃんと議論できているのか?)
          • 波数によって Lanbert 面からの違うと考えられるので, 上の議論には耐えられない
      • Zhang 2013 ヘイズ計算
        • 計算結果
          • < 0.6 micron のスロープは再現できない
        • Zhang の条件に近づけて計算することが必要ではないか?
  • To Do
    • ヘイズモデルを洗練
      • Zhang 2013 ヘイズの詳細を確認する
      • Insert Haze の与え方の方針を明確化する
    • 緯度別計算
      • 全球平均モデルの妥当性の検証
    • ラマン散乱見積もり
  • mtg 資料

次回の日程

  • 10/26 (水) 9:00-