堀之内です.
JAMSTECの栗田さん(現在in NY)からこのメールの最後に
つけた
メールを貰いました.うっかり返信がおそくなってしまい,さき
ほどごめんなさいの連絡をしたところ,
また、試行錯誤した結果、gribからNetCDF変換は、
変数登録
されているものしかできないという気がしていますが、ソース
の解読ができていないので、まだ確信はありません。3次元デ
ータでも、何故かジオポテンシャル高度(HGT)を変換しようと
すると以下と同様のエラーが出ます。おそらく、NCEP等の
変数名にあわせるのかと推察しています。
というフォローも貰いました.(なお,現在は電脳ruby ML
に再登録ずみなので,このメールは届くと思います.)
引用の前に,とりあえずの返信を書きます.
確かに,grib の場合,登録された変数しか扱えません.
GRIBの場合,ご存知のように物理量の種類は番号で
指定されますが,GRIB標準以外に独自拡張もあったり
して,Debianパッケージの標準のインストール場所でいえば
/usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/ に grib_params.rb
というファイルがあり,その中に対応が定義されてます.
GRIBライブラリは西澤さんが作ってくれましたが,
番号に対する名前は,wgrib からとったのだと思います.
ruby上で,みたいファイルにどんな名前の変数が入っている
とみなされるかをみるには,
$ irb
irb(main):001:0> require "numru/gphys"
=> true
irb(main):002:0> include NumRu
=> Object
irb(main):003:0> GPhys::IO.var_names "T.jan.grib"
=> ["TMP"]
などとします.ここまではきっと解読済みですね.
さて,問題のエラー
irb > gphys = GPhys::IO.open( PRMSL2004010100.grib,"PRMSL" )
/usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/grid.rb:213:in `initialize': each
argument must be an Axis (ArgumentError)
from /usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/grid.rb:209:in `each'
from /usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/grid.rb:209:in `initialize'
from prs_grib2nc.rb:78:in `new'
from prs_grib2nc.rb:78
ですが,座標軸ででてるので,上に書いたような問題では
ありませんね.実際,MSL という変数名は登録済みですし.
もしかしたら,Ruby の GRIB ライブラリで扱えな
いタイプの
座標系だったりしないでしょうか.確か緯度経度座標にしか
対応してなかったと思いますので,地図投影座標や
international exchange grid (極近くほど格子点が
間引かれる) だったり,すると扱えないことになります.
その場合,残念ながら,根本的な対応をしないと
扱えないということになりますが,さて,実際はどうでしょうか.
後半のほうは,プログラムをまだ読んでないので,またあらためて
ということで.
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堀之内様
さて、本日は、電脳Rubyに関してお伺いしたいことがあり
メールいたしました。本来なら、MLに投稿すべきなのです
が、米国から投稿しているためか、何故か登録を受け付けて
もらえませんでしたので、直接メールさせて頂きます。
【動機】
これまで観測データ(text)とGCMを使って仕事をしており
客観解析データもgtool形式に直して仕事しておりました。
しかし、最近、諸般の事情でNetCDFのデータを大量に扱
うことになり、HDDを節約するためにも、これまでの
gtool形式ではなく、NetCDFに統一しようと準備を進めて
います。また、NetCDFを使った解析を行う場合、Perl
だと
ファイル読み書きに時間がかかり、ストレスフルなので、
NArrayやGphysという便利なツールが満載のRubyに乗り換
えようかと考えております。沼さんが他界される直前の2001
年の春に話をしたときも、これからは "Rubyだよ" と
言われて
おり、あれから8年も経過してしまいましたが、時間をみつけ
てここ1週間前から勉強を始めました。
【問題発覚】
まずは、grib形式のJRA25データをGphysを使っ
て、Netcdf
変換しようと思い、試しに、地表面気圧データ
( PRMSL2004010100.grib)を読み込んでみました。この中身は、
$ wgrib -s PRMSL2004010100.grib
=> 1:0:d=04010100:PRMSL:MSL:anl:NAve=0
となります。これをコマンドラインで読み込むと、データを
OPENするところでエラーストップします。
irb > require 'numru/gphys'
irb > include NumRu
irb > gphys = GPhys::IO.open( PRMSL2004010100.grib,"PRMSL" )
/usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/grid.rb:213:in `initialize': each
argument must be an Axis (ArgumentError)
from /usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/grid.rb:209:in `each'
from /usr/lib/ruby/1.8/numru/gphys/grid.rb:209:in `initialize'
from prs_grib2nc.rb:78:in `new'
from prs_grib2nc.rb:78
試しに、TMP2004010100.gribという3次元データに変えて
みたところ、こちらは問題なく読めます。どうもGrib.open
のところで読み込みに失敗しているようですが、Ruby素人
なので、原因究明ができませんでした。他の2次元データも
同様で、bin形式にして、ctlファイルを作ってトラ
イしまし
たが、結果は同様でした。これをgrads等を用いてNetCDF
に変換すればファイルは問題なくOPENできますので、どうも
gribやgrads形式では、2次元データサポートしていな
いように
見受けられますが、何か裏技があるのでしょうか?Gphysの
バージョンは、ちょっとわからないのですが、今月初めに
Debian etch用のパッケージをapt-getしてインストールし
ました。
【素人プログラム】
上記にも関係しますが、JRA25を一要素ずつ時系列毎に並べた
COARDS形式の4次元NetCDFデータを作成するためのプロ
グラム
を作ってみました(添付ファイル)。これは、wgribで各要素の
データを1日毎のファイルに分割し、JRA25のデータが
ない日は
欠測値(-999)を入れて時系列データを作るようにしてあ
ります。
Rubyが使いこなせればもう少しスマートに書けるのですが、
1週間の勉強ではこれが限界でした。
さて、ここで質問があるのですが、このファイルでは、66
行目から
72行目のところで、3次元データ(value)を読み込ん
で、時間軸を加え
た4次元データ(array)を出力しているのですが、どう
やってもRuby
らしく書くことができませんでした。Gphysの機能を使って、
もっと
スマートに書けると思いますが、堀之内さんならどのようにされま
すか?向学の為にご助言頂ければ幸いです。
お忙しい中、長文で失礼いたしました。また、今後ともどこかで
お会いした際には、どうかよろしくお願いいたします。
#本来なら書物をもっと読んでメールすべきですが、
#現在米国に滞在中でして、日本語の本が入手困難な
#状況です。なんとかネットを駆使して勉強しており
#ますが、至らない点が多々あると思います。その点
#はどうかご容赦ください。
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栗田直幸 KURITA Naoyuki
独立行政法人 海洋研究開発機構 (JAMSTEC)
地球環境観測研究センター (IORGC)
水循環観測研究プログラム
〒237-0061 神奈川県横須賀市夏島町2-15
電話:046-867-9822
FAX:046-867-9255
E-mail:nkurita@xxxxxxxxxxxxx
http://www.jamstec.go.jp
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堀之内 武
北海道大学 地球環境科学研究院 地球圏科学部門