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[dennou-ruby:003102] GPhys 0.7.0 released



堀之内です.

実に1年以上ぶりに,GPhys の新バージョンをリリースしました.ver 0.7.0
です: http://ruby.gfd-dennou.org/products/gphys/

ファイル形式として,HDF-EOS5 形式をサポートしました,これは
富士通 FIP によります.(主に堀川さん,プラス下受けの伴林君.)
あと,gtool3形式もいちおう.

西澤さんがはじめた gphys を使ったデータ解析ライブラリ集
ganalysis も入りました.使うには,陽に

require "numru/ganalysis"

とする必要があります.逆に言えば,そうしない限り読み込まれも
しないので,気軽に増やしやすいともいえます.「こんなもん作って
みたんだけど,同梱しませんか?」というのがあればお気軽に
お知らせください.

次に出したい 1.0 のプレビュー機能として,「関連座標」を
サポートしました.例えば地図投影座標上の格子点データにおいて,
各格子点の緯度経度データがあると,緯度経度でも切り出しでき
ます.他にも,トラジェクトリー上の観測などに使えます.
関連座標は1以上の任意の次元で作れます.外部ファイルとしては,
いまのところ netcdf の cf コンベンションにある coordinates
属性があれば解釈されるようになってます.他の形式で,こういう
ものをサポートしてる場合は,関連付けの規則は教えてやらないと
ならない.なお,1.0 への ToDo は座標変換も含む補間です.

関連座標による切り出しでは,C の拡張ライブラリを使ってます.
このため,インストールの仕方が変わりました:

  ruby extconf.rb
  make 
  make install

です.従来の install.rb も残してあり,関連座標での切り出しを
しない限り,それでインストールしてもいいのですが,パーケージ
メンテナの方は拡張ライブラリ込みでビルドしてくれるようお願い
いたします.(皆さん,お手数おかけします.)

Gfdnavi で使われる1ショット可視化ライブラリの vizshot.rb を,
GPhys からはずし,新たに西澤さんが作成してくれた gfdnavi_utils
に入れました.gfdnavi_utils は次の場合に必要になります.

* gfndavi サーバーの運営
  * gphys 0.7 以降を使う場合,もしくは今後リリースされる
    gfdnavi のバージョンを利用する場合,必要になります.
    (gfdnavi 1.3 までと gphys 0.6.1 までの組み合わせでつかう
    ときは不要ですが,あっても害はありません.)

* gfndavi サーバーの利用者
  * gfdnavi が生成する可視化再現スクリプトをDLして手元で走らす場合
  * 今後リリースされる gfdnavi に ruby からアクセスする機能を使う場合
  必要になります.要するに,ブラウザで使うには不要ですが,ruby から使う
  場合は必要になるというわけです.

そのほか,累積的にたまったバグフィックスや機能増強もあります.

堀之内 武
北海道大学 地球環境科学研究院 地球圏科学部門