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: 残差循環 : NumRu::GPhys::EP_Flux で計算される緒量 : 系の設定   目次

EP フラックス

本モジュールでは惑星半径と後述の $ \rho_s$ で規格化した EP フラックス (以降, 規格化した EP フラックス)を計算, 出力する. 規格化した EP フラックスは
\begin{subequations}\begin{align}
 \hat{F}_\phi &\equiv \sigma
 \cos \phi \left(...
...verline{\theta}}{z^*}} - \overline{u'w'}
 \right)
 \end{align}\end{subequations}

と定義される. ここで $ \hat{F}_\phi$, $ \hat{F}_{z^*}$ はそれぞれ 規格化された EP フラックスの $ \phi$ 成分, $ z^*$ 成分である. $ \overline{\bullet}$ は東西オイラー平均量, $ \bullet'$ は東西オイラー平均量からのずれを表す. $ u, v, w$ はそれぞれ東西風速, 南北風速, 対数圧力速度で
$\displaystyle (u, v, w)$ $\displaystyle \equiv$ $\displaystyle \left(a\cos\phi\DD{\lambda}{t}, a\DD{\phi}{t}, \DD{z^*}{t}\right)$  

と定義される. $ \theta$ は温位, $ a$ は惑星半径(定数)である. $ \sigma$

$\displaystyle \sigma \equiv \frac{\rho_0}{\rho_s} = \exp\left(\frac{-z^*}{H}\right),$ (2.3)

である. ただし, $ \rho_0$ は基本場の密度で
$\displaystyle \rho_0(z^*)$ $\displaystyle \equiv$ $\displaystyle \rho_s e^{-z^*/H}, \hspace{2em} \rho_s \equiv p_s/RT_s$  

である. $ f$はコリオリパラメータで
$\displaystyle f = 2 \Omega \sin \phi = \frac{4 \pi}{T_{rot}} \sin \phi$     (2.4)

と定義される. $ \Omega$ は自転角速度, $ T_{rot}$は自転周期である. 本モジュールでは, 自転角速度を変更するためには $ T_{rot}$ の値を与える仕様になっている. 一方, Andrews et al. (1987) で示されている EP フラックスは次のように定義される
\begin{subequations}\begin{align}
 {F_\phi} =& \rho_0 a
 \cos \phi \left(\DP{\ov...
...overline{\theta}}{z^*}} - \overline{u'w'}\right).
 \end{align}\end{subequations}

ここで$ F_\phi$, $ F_{z^*}$はそれぞれ EP フラックスの$ \phi$成分, $ z^*$成分である. $ F_y, F_z^*$ $ \hat{F_y}, \hat{F_z^*}$ は以下のように関係付けられる.

$\displaystyle (F_y, F_z^*) = a\rho_s(\hat{F_y}, \hat{F_{z^*}})$ (2.6)


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Tsukahara Daisuke 平成17年2月19日