旧バージョンではハードフィルはクリッピングの対象になっていなかったが,
DCL ver.5 からハードフィルもソフト的にクリッピング
できるようになった.
すなわち, トーンのクリッピングはハードウェアが行うのではなく,
指定された領域とクリッピング範囲が重なる部分を指定する境界点を生成して,
そのデータをトーンルーチンに渡すようになっている.
このクリップされた境界線を求めるアルゴリズムは,
境界線の向きが決まっていることを前提としている.
ここで, 境界線の向きとは境界線を指定する点列を,
時計回りに指定するか, 反時計回りに指定するかということを言う.
このアルゴリズムは旧来のトーンの塗りつぶし規則と整合性が悪いが,
地図上 (T 座標系) では境界線の向きがわからないと内側と外側を
判断することができない.
具体的にはトーンをクリッピングする手順は次のようになる.
したがって, 境界線が交わるような図形を塗りつぶす時に, クリッピングを行うのは危険である. クリッピングを行う時は, 安全のために
なお, 図形の外側を塗りつぶしたい時には, その図形が確実にクリッピングされるように領域を2分割し, クリッピング領域 (ビューポート) を設定しなおして, 2度トーンルーチンを呼ぶ.