研究してたこと、してること、したいこと
はしもとじょーじ
Last Updated on 6 Apr, 2007.
1.原始地球大気の化学進化
[阿部助教授(東大・理)との共同研究]
一般に地球型惑星の原始大気は微惑星に含まれる揮発性成分の脱ガスによって形成されその組成は水蒸気・二酸化炭素を主体とする酸化的なものであると考えられてきた.しかし我々はメタンを大量に含むような還元的な組成の原始大気が形成される可能性が高いことを化学平衡計算によって示した.我々の計算では地球材料物質でもっとも酸化的と考えられている炭素質コンドライトによってもたらされた揮発性成分から大気が形成された場合であっても、有機物が還元剤として働くことによって還元的な組成の大気が形成される可能性が高いという結果が得られた.
Hashimoto, G.L., Y. Abe, and S. Sugita (2007) The chemical composition of the early terrestrial atmosphere: Formation of a reducing atmosphere from CI-like material, J. Geophys. Res., 112, E05010, doi:10.1029/2006JE002844. Link