本モデルでは Fig.1.1に示すように, 水平・鉛直方向の変数をずら して互い違いに配置する. 配置方法は, 水平方向に Arakawa C グリッド, 鉛 直方向には Lorenz グリッドを用いている.
すべてのスカラー量 ( : 気圧偏差, 温位偏差, 水蒸気混合比, 雲水混 合比, 雨水混合比) を格子の中心に配置する. ベクトル量 (速度 など) は中心から次のように半格子ずらして配置する. 方向ベクトル量を評価す る点は, 鉛直方向にはスカラー量と同じとし水平方向に半格子ずらす. 方向ベクトル量を評価する点は, 水平方向にはスカラー量と同じとし鉛直方向 に半格子ずらす. 格子点のラベルづけおよび境界は Fig.1.2 のように 設定する.
空間方向の離散化は 2 次精度中心差分を用いて行う. 時間方向の離散化は時 間分割法を用いて行う. 運動方程式と圧力方程式は短い時間刻み で時間積分を行う. 音波に関する項の離散化には HE-VI 法を採用し, の式は前進差分, の式は後退差分で評価する. 音波にかかわら ない項についてはリープフロッグ法を用いて積分する. 熱力学の式とその他の トレーサの式は, リープフロッグ法を用いて長い時間刻み で時間 積分を行う.