地球流体電脳倶楽部
1996 年 5 月 24 日
バイキングなどの観測から, 極冠の成分, 温度は 次のようになっていることがわかっている.
北半球の極冠 | 南半球の極冠 | ||
成分 | 夏 | のみ | |
冬 | と | ||
表面温度 | 夏 | 205K | 150K |
冬 | 150K | 150K |
表1からわかるように夏の南半球の極冠の温度よりも 夏の北半球の極冠の温度の方が高くなっている. ところが, 南半球の夏には北半球の夏よりも火星は太陽に近い. (火星の近日点は の時(南半球の夏至の少し前)であるから. ) このように火星の極冠について不思議なことがある. 以上の点も含め, 火星の極冠については次のようなことが考えられている.
良くわかっていない.
謝辞
本稿は 1989 年から 1993 年に東京大学地球惑星物理学科で行われていた, 流体理論セミナーでのセミナーノートがもとになっている. 原作版は石渡正樹による「火星現象論」 (1989/05/19) であり, 林祥介によって地球流体電脳倶楽部版「火星現象論」 として書き直された (1996/06/23). 構成とデバッグに協力してくれたセミナー参加者のすべてにも 感謝しなければならない.
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