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図 7: 高度 1 km 以下の水平平均温位の鉛直分布. ダストのない場合.
LT = 14:00 の結果.
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対流にともなう風の大きさは (1)
式のように対流層の厚さとプリュームの持つ温位偏差で決まる.
ここでは対流プリュームの温位偏差がどのように記述されるかを考察する.
図 4 (左上)
の対流プリューム発生の様子から,
プリュームは熱境界層内の熱的不安定によって生じていると考えられる.
したがってプリュームの持つ温位偏差はおおままに言えば熱境界層
の温位差に対応していると考えるのが自然である.
図 7
は 図 3a (右側)
の高度 1 km 以下の拡大図である. これををよく見ると,
熱境界層はその温位勾配の違いからさらに 2 つの領域に分けられる.
1 つは高度 50 m 以下にある鉛直温位勾配が非常に大きい領域
(乱流拡散による熱伝導層) で,
もう 1 つは高度 50 m から高度約 400 m
までの温位勾配が比較的滑らかな領域 (遷移層) である.
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